他者のポジショントークが幸福度の低下に関わっているのではないか

精神医学

「人はポジショントークしかできない。」

と言い切るのは無茶です。

私は、こんな適当な断言はしません。

しかし、強調表現としての断言であれば、そう言いたい時もあります。

「人はポジショントークしかできない。」

ある本によれば、人は自己欺瞞を知らず知らずのうちにしていているのだといいます。

「自分は他人のためにいいことをしているのだ」と思いながら他者を自分の利益に誘導してしまうのが人間なのでしょう。

最近も、心理系の本を読んでいたら、精神科でもらう薬が危ないということがしつこく書かれていました。

そこで挙げられている参考文献も、精神科の薬の害を説いたものばかり。

かなり偏った情報であると言わざるを得ません。

そもそも、精神科医だって薬の副作用は承知しています。

副作用やリスクを承知のうえで、敢えて薬を出しているのです。

それはもちろん、薬の主作用が患者の病状回復に役立つと信じているからです。

別に患者を苦しめようと思って悪意で処方箋を書く人はいません。

なんだかなあ、と思ってしまいました。

その本の著者は、カウンセラー的な人だったと思います。

カウンセラーの中にも立派な仕事をされている方々は大勢いらっしゃるはずです。

しかし、医学部で6年間学んで何年も研修を受けた精神科医よりも、自分の方が心理や薬に詳しいというのは傲慢ではないでしょうか。

私だったら医学部を再受験して精神科医になります。

しかし、普通の人にはそんな時間的・経済的余裕もないし学力だってあるかわかりません。

だから、科学的根拠ではなく自分のポジションで薬のことを語ってしまうのでしょう。

精神科の薬を止めるのは自由かもしれませんが、そうすると結局、著者のカウンセリングに誘導されてしまうのです。

自分の利益のために、素人が薬のリスクを偏った語りで説明するのはさすがにひどいと思いました。

こういう体験が、人の幸福度を瞬間的に下げているような気がしてならないのです。

進化心理学を学んだ人のうち何割がこういう感覚になるのか、調べてみたいものです。

さて、ここまで他者を批判するような論調で書いてきたが、もちろん私自身もポジショントークをしています。

私は自分が医師に興味があるから精神科医を支持します。

一方で、精神科医以外の心理カウンセラーに対しては批判的です。

だから、私は精神科医に近いポジションでこの記事を書いています。

その点は隠すつもりはないし、偏った部分は割り引いて読んでいただきたいと思います。

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