こんにちは。Yです。
今日は、進路に関して、とっても真面目な話をしようと思います。
いま、ウクライナがロシアと戦っています。
皆さんもニュースでよく目にすると思います。
私たちが住む日本も、80年くらい前に戦争をしていました。
今日話すのは、その昔の戦争で何があったかということと、それが今の皆さんの生活にどう関係するのかということです。
かつて日本がアメリカと戦っていたとき、学徒出陣というものがありました。
大学生が、学業を終えずに徴兵されたのです。
徴兵された学生の中には、戦地に送られ亡くなった方もいます。
その徴兵は、どの大学生も一律に戦地に送られたわけではありません。
まず、文系の学生が戦地に送られました。
理系の学生は、兵器を作ることや、戦争が終わってから国を立て直すことに必要なため残されました。
最終的には理系の学生も徴兵されたのですが、理系の方が徴兵が遅かったのです。
この遅れによって終戦を迎え、助かった人もいました。

理系の中でも、工学部と医学部は特別な扱いを受けました。
工学は兵器の生産に必要で、医学は傷ついた兵士の治療に必要です。
大学で何を学ぶかということは、戦争に巻き込まれたときにどう生きるかということにも関わります。

今の日本はどうでしょうか。
今も、近隣の国からミサイルが飛んできたりしています。
また、最近はロシアとウクライナの間で戦争が起きています。
この、ウクライナで起きている戦争は他人事ではありません。
日本の近くで同様の戦争が起こる可能性もあります。
具体的に言うと、台湾をめぐる情勢は緊迫しています。
中国共産党は台湾を中国の一部だとしており、かつて国民党が逃れた台湾を中国に統一しようとしています。
それが建前だけなのか、本音で統一したいと思っているのかはわかりません。
しかし、過去にも台湾海峡で小規模な戦闘は起きています。
いま中国と台湾が戦争をしていないのは、アメリカが台湾を支援しているからです。
このような国際政治の微妙なパワーバランスは、いつ崩れるかわかりません。
特に、今回のロシア・ウクライナ戦争でアメリカは直接参戦しませんでした。
それは、戦争が始まったときウクライナがNATOに加盟していなかったからです。
台湾をめぐる状況も、ウクライナと似ています。
アメリカは中国と国交を持っている手前、あまり堂々と台湾と仲良くしているわけではありません。
日本もそうです。
しかし、本音では台湾が中国に統一されることを恐れています。
もし中国が台湾に侵攻したら、沖縄の在日米軍も出動することになるでしょう。
日本の自衛隊が直接的に戦わなくても、中国vsアメリカの戦いに日本は巻き込まれます。
そうなったとき、かつての学徒出陣が他人事ではないということが今の若い人にも理解されるでしょう。
また、現在ロシアは北方領土を自国の領土だと主張しています。
世界の歴史を振り返るとロシアは南下政策をとっており、北方領土だけでなく北海道まで手に入れようるするかもしれません。
日本の自衛隊には、かつての冷戦でワルシャワ条約機構軍が南下してくるのに備えて戦車の部隊があったそうです。
その戦車の部隊は今でもあると思います。
本州に住んでいると危機感が少ないかもしれませんが、沖縄や北海道の人たちは外国と近いことの影響を考えているのです。
第一次世界大戦が起きたとき、兵士たちは「クリスマスまでには帰れるさ」と言ったそうです。
これは、戦争はすぐに終わるだろうという楽観的な意味です。


実際には、クリスマスまでには帰れないどころか、永遠に帰ってこない人も多かったです。
当時、戦車や毒ガス、航空機といった新兵器の登場により戦場は地獄絵図となりました。
また第二次世界大戦では核兵器が使われました。
いまロシア軍はウクライナ軍の反撃によって後退しつつあるように見えますが、今後どうなるかわかりません。
ロシアが核兵器を使った場合、第三次世界大戦が勃発する可能性もあります。
今の高校生の皆さんは、そこまでのリスクを知った上で進路選択をしてもいいと思います。
進路の最終的な決定は本人が保護者の方と相談してするものですが、一つの情報として、昔の徴兵のことは知っておいてほしいです。
もちろん、工学の適性がない人に対して「工学部に行け」ということはありません。
しかし、文系に行くか理系に行くか迷っている人は、戦争のときの話も一つの判断材料にしてみてください。
一度高校で理系を選択すれば、あとから大学受験のときに文転することはできます。
文転自体は大変ですが、それでも文系からの理転よりは楽です。
迷っているのであれば、とりあえず理系にしておくという選択が将来生死を分けるかもしれません。
進路選択に対しては、それくらいの真剣さを持ってほしいです。
最近は専門学校や大学に行く人が多いですが、高校を卒業して働く人もいます。
高校は義務教育ではないので、それくらいの意思決定は自分でできるようになっていてもいいでしょう。
もちろん、学校の先生や保護者の方を頼ることは問題ないです。
自分でよく考えて、納得して決めてもらえればと思います。
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